責任感が強い人と弱い人の特徴は?責任を持って仕事する部下の育成法
2021年10月1日(金)
2023年10月28日(水)
一般的にビジネスパーソンの基礎とされるマナーには、「責任感」が関係しています。責任感が強い社員は、組織に多くのメリットをもたらします。責任感は、一見すると個人の性質であるかのように見えますが、仕事を通して身につけたり、引き出されたりする可能性もあります。部下が責任を持って仕事をできるよう、適切な指導を心がけましょう。
ここでは、責任感が強い人と弱い人の特徴や、部下の育成法についてご紹介します。ビジネスと責任感のかかわりについては、以下の点を理解しておきましょう。
- 最後までやり遂げようという粘り強さや信念といったメンタルが責任感に必要
- 約束や時間を守ったり計画を立てたりするなど論理的に行動する姿勢も必要
- 責任感が弱くなりがちなのは、当事者意識が薄いほか、他責思考が強く嫌なことから逃げる傾向がある人
- 責任感を育てるためには、役割分担や指示内容・目標設定などを明確にしたうえで決定権を与える
上記のポイントについて以下に解説していきます。社員を導くマネジメントクラスの方は、ぜひ参考にご一読ください。
責任感が強い社員の特徴
仕事を最後までやり遂げようとする
責任感が強い社員には、仕事を最後までやり遂げ、結果を出す力があります。自分の責任を果たそうとする使命感があるため、困難なことでも諦めずに取り組めるのが強みです。その反対に、責任感が強い人は自分の仕事を途中で投げ出すのを嫌います。性格的に、諦めるのは自らの責任を放棄する無責任な行為だと考えるためです。
このように仕事を完遂するには、一定のスキルも必要です。困難を前にしても諦めない粘り強さや忍耐力だけでなく、最後までやり遂げる方法を考える、思考力の高さも持ち合わせています。
約束や時間を守る
責任感が強い社員は、他人との約束や時間を遵守する姿勢も特徴的です。責任感の強い人にとって、約束や時間を守らないことは、責任を果たさないのと同じとみなされます。そのため、相手に迷惑をかける行為を嫌い、相手の期待や信頼を裏切ることはしません。
仕事上の約束や期限を守り、時間を大切にする誠実さは、社会人にとって重要なマナーです。一人の社員が約束や時間を守らないだけで、会社全体にも影響を与えかねません。責任感は、組織の一員としての協調性にもかかわる問題といえるでしょう。
強い信念を持って自分の役割を全うする
責任感の強い人は強い信念を持っていて、自律的な行動ができます。自分を厳しく律する人も多く、「周囲の人の期待に応えたい」「常に高みを目指したい」といった向上心を持ち、高度な目標を自身に課していることも。一方で、自らの信念に反する行動は避ける傾向にあります。まさに有言実行という言葉が当てはまるタイプです。
このように自ら目的意識をもって目標達成に取り組む人は、他者の指示に従って目標達成に取り組む人よりも、高い成果をあげる傾向にあります。責任感の強い人は、企業を成長へ導く存在でもあるのです。
責任感が弱い社員の特徴
当事者意識が低い
当事者意識とは、目の前の物事に対して、自分も責任者の一人であると自覚していることです。責任感が弱い社員は職場においても当事者意識が希薄な傾向にあり、物事を自分ごと化できていません。仕事上では、業務や発言などを率先して行う機会が少ないといえます。
こうした背景には、「自分がやらなくても誰かがやってくれる」と軽く考えているケースも珍しくありません。あるいは、できるだけ面倒なことに巻き込まれたくないと考える社員もいます。当事者意識の低い社員は積極性や主体性に欠け、自身の経験を成長へつなげにくいのが注意点です。
ミスを人のせいにしたがる
責任感が弱い社員は他責思考で、失敗の原因を自分以外のところに求めがちです。真面目さやプライドの高さ、あるいはプレッシャーや反省によるストレスのせいで、失敗した自分を認めたくないと考えることがあります。周りからの評価を気にするあまり、「謝りたくない」「怒られたくない」など怖いという気持ちを持つ場合もあるようです。自分の非を分析する自責思考がないため、自ら反省できず成長のスピードが遅い傾向にあります。
ビジネスシーンでは、自分自身を客観視することも必要です。メタ認知能力を活用しながら、自ら改善の努力ができる人材が求められます。
嫌なことから逃げがち
責任感の弱い人は、嫌なことや苦しいことから逃げたい心理が働いています。本音では取り組むのを避けたいだけなのに、「やる気がない」「気分が乗らない」などの理由をつけて、やるべきことを後回しにする人も少なくありません。仕事の期限を守ろうとしない、時間ギリギリまで仕事に手を付けようとしない場合は、周囲でフォローする人の負担が大きくなります。なかには、仕事を早く終わらせたくて、自分の基準で妥協してしまう社員もいます。
個人の都合で仕事の完成度が左右されてしまうのは、組織にとって大きなマイナスです。逃げ癖には、人間関係の信用を失い、成長のチャンスを逃すなど多くのデメリットがあります。
責任感が強い社員を育てる方法
役割を与える
入社後間もない新入社員など、新人の場合はそもそも自分に求められていることが分からず、責任感を持てないでいるケースが少なくありません。上司やリーダーは、各社員にチームや部署のなかで役割を与えることが重要です。
役割分担を明確にして、本人のやるべき仕事や、責任の範囲を理解できるよう指導しましょう。その際は、どのような点を期待しているのかを、具体的に伝えるのがポイントです。社員が能力を発揮して期待した結果を残したら、忘れずに褒めるよう意識しましょう。自信をつけた社員は、やりがいを得てより主体的に動こうとします。
社員に任せる内容を明確にする
指示内容や目的、目標設定を具体的にすると、各自のすべきことがはっきりしてきます。自分の仕事の範囲が明確になれば、自分ごととして捉えやすくなります。
逆に、社員に仕事を任せるときに抽象的な指示をするのはNGです。仕事のゴールや内容があいまいだと、責任の所在もわからない状態になってしまいます。部下やメンバーは、責任感を持って仕事に取り組むのが難しくなるでしょう。
社員がそれぞれ責任を持って仕事に取りかかれるように、上司やリーダーが効果的に仕事を与えることが大事です。
仕事の決定権を与える
指示待ちになりがちな社員への対処法としては、仕事の裁量を増やしてみるのも一つの手です。自分で考えながらできる仕事が増えると、責任感を持って仕事をしてくれるようになるケースがあります。自由に判断できる代わりに、自分の決断に責任が生じるためです。社員のタイプに応じて、検討してみましょう。とくに良い結果が得られると達成感を感じて、強い責任感が生まれる可能性があります。
仕事を与えた社員が困っているときは、どうやって進めるかアドバイスをしながら、最後まで自分で取り組ませます。自分で解決する能力を伸ばすために、極力代わりに仕事を引き受けないよう心がけましょう。
「部下の責任感を引き出すのも上司の役割」
今回は、仕事の成果やビジネスパーソンの成長ともかかわり、企業にとって大切なことである責任感について解説しました。責任感が強い人は業務遂行能力が高く結果を出す力があり、周囲の人から信頼を寄せられ、組織に多くのポジティブな影響をもたらします。
部下の当事者意識が低かったり、他責思考や逃げ癖があったりする場合は、仕事を通して責任感を持たせるようにする必要があるでしょう。上司やリーダーの立場にある方は、責任感を鍛える指導のために、ご紹介した情報を参考にしてみてください。
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株式会社社員教育研究所 編集部
1967年に設立した老舗の社員研修会社。自社で研修施設も保有し、新入社員から経営者まで50年以上教育を行ってきた実績がある。30万以上の修了生を輩出している管理者養成基礎コースは2021年3月に1000期を迎え、今もなお愛され続けている。この他にも様々なお客様からのご要望にお応えできるよう、オンライン研修やカスタマイズ研修、英会話、子供の教育など様々な形で研修を展開している。