結果を出す人の特徴とは?仕事で成果を上げられる社員の育成方法
2021年11月12日(金)
2023年10月27日(金)
ビジネスでは結果を出すことが求められます。会社は社員が結果を出せるように指導や教育を行いますが、結果を出せる社員と出せない社員がいるのも事実です。結果を出す人と出さない人の違いは何なのでしょうか。また、結果を出せない社員の能力を引き出すことはできるのでしょうか。
こちらでは、仕事で結果を出す人の特徴や結果を出せない社員との違いを分析し、成果を出せる社員の育成方法について紹介します。本記事の要約となる「結果を出す」ことについてのポイントは次の通りです。
- 結果を出す人の共通点・特徴は、自発的に行動・挑戦できること、ゴールを理解していること、柔軟性があること
- 結果を出す社員と出さない社員の違いは、ゴールの設定とイメージ化ができているか、周囲に協力を依頼できるか、失敗から学習できるか
- 結果を出す社員の育成方法は、成功につながる経験を積ませること、ハイパフォーマーに学ばせること、研修を受けること
企業で人事や管理職に就いているなど、育成に関わる方はぜひお読みください。
仕事で結果を出す人の特徴
自ら進んで行動を起こせる
結果を出す社員は、行動量が圧倒的に多い傾向にあります。積極性はあらゆる場面で長所となりますが、結果を出すためにも重要です。社内でのコミュニケーション、ミーティングでの発言などで、躊躇せずにアクションを起こせることが大切です。
結果を出すためには、まず行動を起こすことが必須といえます。行動によってこそ状況が変わるのだと言えるでしょう。実際には、実践する前に諦めてしまう人も少なくありません。これは、失敗することを恐れる思考が行動に対して先立ってしまうことが原因だと考えられます。
リスクを警戒する意識も必要ですが、まず行動できなければ結果はついてきません。結果を出せる人は、リスクを踏まえて行動を決断するまでの時間が短いといえます。
挑戦を恐れない
結果にとらわれ過ぎず、何事にも進んで挑戦しているのも結果を出す人の特徴です。挑戦するリスクを理解しながらも、目標達成へ向けて取り組んでいます。未経験だとしても「無理だ」とは決めつけず、愚直に取り組んでいく姿勢を持ち合わせています。
もちろん失敗することもあるでしょう。しかし、万が一上手くいかなかったとしても、原因を明らかにして次回へ生かそうとする傾向があります。しっかりとPDCAを回すことで、成功の可能性を残すことができます。挑戦を無駄にしないことが大切です。
成功をする姿をイメージしている
結果を出す人の多くは、自分の取り組みが上手くいく様子を想像できています。商談で交渉を成立させる、営業目標を達成する、など担当業務に応じて具体的なイメージを持つことが大切です。結果を出すとは成功することと同義です。失敗を前提に行動を起こしていても、成功することは難しいでしょう。
人はイメージによる影響を受けやすいといわれています。そのため、失敗を想像し過ぎると、パフォーマンスが低下するおそれがあります。リスクを警戒することは大切ですが、それだけに時間を使い続けるのは正しい取り組みとはいえません。
的確な目標設定ができる
取り組みの前には目標を設定しますが、どのような目標を設定するのかが重要です。低過ぎる目標は達成しても成長が期待できません。一方で、高過ぎて現実的ではない目標を設定した場合も、無理な行動につながったり、結局達成できずにモチベーションを落としたりすることが考えられます。結果を出す人の多くは、高過ぎず、低過ぎない的確な目標を設定することができます。結果を出すための努力をするためにも、ゴールとなる目標設定が重要です。
自分の働き方や習慣を変えられる
結果を出す人は、自分の働き方や習慣を柔軟に変えることができます。自己流の仕事術にこだわりを持っていることを理由に、結果につながらないことがわかっているのにもかかわらず変えることができない人は少なくないようです。自己検証や周りの人の意見を聞くことで、素直にやり方を変えられる姿勢を持つことが大切です。
「結果を出す社員」と「結果を出せない社員」の違い
ゴールが見えているかの違い
結果を出す社員には仕事で目指すべきゴールが見えています。さらに、設定しているゴールから逆算して今取り組むべきことを見極められます。またゴールが見えていれば、メンタル面でも「結果を残す」という意思やモチベーションも持ちやすくなるでしょう。
対して、結果を出せない社員は仕事のゴールが見えていないことが多いケースが大半です。そもそもゴールが見えないと、到達点に向けてやるべきことがわかりません。がむしゃらに取り組んでも成果にはつながりにくい、ということです。
やるべきことを具体的にイメージできるかは、ゴールの設定にかかっています。結果を出す社員は、まずゴールを明確にして物事に取り組んでいくのが得意です。
周囲からの協力を得られるかの違い
結果を出す社員は周囲の人の力を借りながら仕事を進めようとします。どれだけ個人が優秀だったとしても、ひとりで大きな成果を出すことはできません。自分ひとりでできる範囲は限られていることを理解しているのが、結果を出せる社員の特徴です。
必要な人脈や資金などの条件が整うと、さらに成功しやすくなります。実際に協力を得るためには、人間関係を良好に保つ能力も問われるでしょう。依頼するときの言い方や言葉、表現など具体的なコミュニケーションスキルも必要となります。
失敗から学習できるかの違い
失敗から学習できるかどうかの違いもあります。結果を出す社員は、たとえ失敗をしても、改善を図りながら取り組み続ける傾向があります。これは別の言い方で言い換えるなら、失敗の延長線上に成功があるという意識を持っているということです。
結果を出せない社員は、失敗から改善できる点を探していない可能性があります。たった一度の失敗で諦めたり、分析を怠り同じ失敗を繰り返したりしている場合は、何度取り組みを実行しても成功は期待できないでしょう。
こうした姿勢は過去の生き方やプライベートでの考え方から定着しているケースがあります。ビジネスにおいてもマイナスに作用しかねません。失敗も過程のひとつととらえ、勉強の機会になるという意味を見いだせるかどうかは非常に大切です。
仕事で結果を出す社員の育成方法
成長につながる経験を積ませる
結果を出す社員を育成するには、育成したい社員に普段とは異なる仕事を任せる方法があります。責任のあるポストにつかせる、専門外の仕事を担当させる、後輩の教育をさせる、直面したことのない問題・課題を解決させる、新商品の提案方法を考えさせる、などの取り組みが代表例です。
上司は、部下に成長の機会を積極的に与えることをおすすめします。部下が結果を出せるよう、成長を支援するチャンスを与えることもリーダーシップのひとつといえるでしょう。
ハイパフォーマーを参考にする
ハイパフォーマーとは、社内でも特に高い成果を上げる人材のこと。ハイパフォーマーの結果を出す社員の考え方やスキルなどをリサーチすることも大切です。参考にできる点を見つけてほかの社員の教育にも取り入れましょう。ハイパフォーマーに共通する点・類似の点を模倣すればいいのです。
ひとりのハイパフォーマーの成果が集中している状態では安定した業績は期待できません。社員の知識・スキルを平均的に向上させることが大切です。ハイパフォーマーを参考にして教育・指導を行うことにより、それ以外の社員の底上げが期待できます。
社員研修を受講させる
具体的なスキル・知識習得を目的とした社員教育用の研修サービスは少なくありません。社員教育研究所でも、結果を出す人を育てる効果的な研修プログラムをご用意しています。
こうした社員研修を受講させると、結果を出すために不足しているスキルを補ったり、考え方を身に付けたりできます。例えば、営業マン向けの研修プログラムはセールスの技術を向上させたり、営業の心構えを養成したりすることができます。受講することで、営業成績を伸ばす効果が期待できるでしょう。
研修を受講させる前に目標を定めて、効果測定を行うことが大切です。測定の結果、まだ不足していると思われるスキルがある場合は、別途対策を講じます。
「結果を出す社員を育成してチャンスを生かせる組織づくりを」
結果を出す社員の特徴や育成方法について説明しました。社員本人の適性やタイプ・努力によって結果を出せるか否かは変わりますが、会社側のサポートで結果を出せるようになる仕組みをつくることも大事です。最初から簡単に成果が出る取り組みではありませんが、根気強く丁寧な指導と評価を繰り返して結果を出せる社員を育成することがポイントです。
この記事の監修者

株式会社社員教育研究所 編集部
1967年に設立した老舗の社員研修会社。自社で研修施設も保有し、新入社員から経営者まで50年以上教育を行ってきた実績がある。30万以上の修了生を輩出している管理者養成基礎コースは2021年3月に1000期を迎え、今もなお愛され続けている。この他にも様々なお客様からのご要望にお応えできるよう、オンライン研修やカスタマイズ研修、英会話、子供の教育など様々な形で研修を展開している。