人材育成を研修で強化しよう|効果的な社員研修の導入ステップとは

カテゴリ:一般社員研修マネジメント研修

2022年7月5日(火)

人材育成を研修で強化しよう|効果的な社員研修の導入ステップとは

人材育成の代表的な手法に社員研修があります。社員研修は業務遂行に必要な知識やスキル、業界動向などの「型」を学ぶ大切な機会です。一方、社員研修は自社が抱える課題や問題を考慮し、適切なプログラムを実施しなければなりません。無計画に研修を実施しても、期待する効果を得られない可能性があります。今回は、社員研修の重要性や導入プロセス、実施する際に意識したいコツを解説します。

人材育成における社員研修の重要性

●人材育成とは

そもそも人材育成とは、「企業が求める人物像にするため社員を成長させる施策」をいいます。たとえば、外部スクールでビジネスマナーを学んだり、勉強会を開いて業務知識やスキルを磨いたりすることも、一種の人材育成です。何らかの「学び」によって、社員一人ひとりの業務遂行能力を高めることが目的といえるでしょう。
人材育成は、新入社員向けだけでなく、若手社員、中堅社員や管理職、経営幹部なども取り組みの対象となります。主に社員研修を通じて、必要な知識や技術を見につけるのが一般的です。
社員研修は通常、社員のスキルアップや業務能力向上、改善のために行われます。一般社員・マネジメント層・経営層など、役職に応じて研修内容を変える「階層別社内研修」が一般的です。検索エンジンで調べると同業種・異業種、競合他社の事例やプログラムが多くヒットするため、自社で実施する際は参考になるでしょう。

●社員研修の重要性

近年、人材育成における社員研修の重要性が高まっています。その理由は大きくわけて2つあります。1つは、「企業競争力の強化」です。ここでいう企業競争力とは、特定の使用に対して商品・サービスを展開し、安定的に供給する能力を指します。
日本市場が飽和状態となり、消費者ニーズが多様化する現代では、競争力のある企業のみが生き残れます。競争力が高いからこそ商品などを売り続けることができ、収益を上げたり顧客ロイヤリティを獲得できたりするのです。
そんな企業競争力を左右するのが、社員一人ひとりの知識や技術、モチベーションです。企業とはいわば組織であり、組織は個人の集合体にほかなりません。突き詰めていくと、個人の成長・強化が組織(企業)を強くすることがわかります。その実現には、効果的な社員研修の実施が求められます。
また、社員研修は「従業員エンゲージメントの向上」にも寄与します。企業における社員の定着率向上、離職防止は重要課題のひとつです。社員の入れ替わりが激しい企業を分析すると、「企業と個人の関係性が希薄」であることがわかります。いうなれば、自社に「愛着」がありません。
社員研修では企業理念に触れたり、取り扱う商品・サービスが社会に与える影響を理解できたりします。さらに自分の役割やアセスメントの向上、組織の一員であることの自覚に繋がるのです。
仕事のやりがいや、誰かに必要とされていることがわかれば、自ずとモチベーションは上がります。こうした積み重ねが従業員エンゲージメントの向上に繋がり、「この企業で働きたい」「もっと貢献したい」という気持ちを持たせます。結果、ボトムアップ式で組織が強化され、より多くの利益を自社にもたらし、業績向上につながるはずです。
2つのポイントを見ると、社員研修の重要性・必要性がよくわかります。あらためて、社員研修を実施する目的や意義、自社にもたらすメリットを把握することが大切です。

社員研修が人材育成にもたらすメリット

●実務とは異なる学びを得られる

現場では経験しにくい「学び」を得られるのが社員研修のメリットです。たとえば、研修体系の一種にOFF-JTがあります。OFF-JTは「Off The Job Training」の頭文字を取った用語で、外部講師などを招いて研修やセミナー、講座を受けさせるのが一般的です。
OFF-JTの形式は多種多様ですが、いずれも共通するのは「型」を学ぶことです。具体的な業務知識やスキルではなく、原理・原則や業界動向、マネジメントスキル、ビジネスマナーなど、業務遂行に欠かせない基礎の学びに重きを置いています。
これらは業務遂行に必要ですが、通常、実務を介して覚える内容ではありません。本来は現場入りする前に習得しておくべき知識といえるでしょう。そのため、OFF-JTで集中的に学習し、土台を築くことが大切です。

●過去の業務を振り返るきっかけになる

心社員研修をきっかけに、過去の仕事を振り返ることができます。研修後、社員一人ひとりが課題発見や目標設定を行い、仕事の質や理解度を高めようと行動するのが理想です。こうしてPDCAを回す習慣が身につけば、社員の業務効率や生産性は着実に向上します。結果的に組織力も強化されるわけです。
多くの社員は、多忙を理由に日々の業務を振り返りません。厳密には「振り返る余裕がない」のです。社員研修を機に、反省点を探ったり、今後の改善に活かすポイントやヒントを見つけたりできるのは、大きなメリットです。

●新たな発見や気づきが得られる

社員研修によって自身や業務における新たな発見・気づきが得られます。これらは社員の自己変容を促し、成長に結びつける重要なファクターです。たとえば、ビジネスマナー研修を通じて「○○は失礼にあたるのか」「○○な表現がクライアントを喜ばせるのか」といった発見が得られるでしょう。社員自身による発見・気づきは、単に知識を蓄えるよりも大切です。
また、社員研修は複数人で実施するのが一般的です。他の参加者と学びを共有することで、さらなる発見や気づきが起こります。また、講師や参加者のフィードバックによって、自分の認識とのギャップを実感できるのもメリットです。

効果的な人材育成を叶える研修の導入ステップ

STEP1.現状把握と育成方針の策定

社員研修を実施する場合、まずは社内の現状把握から始めます。自社が抱える課題・問題点を洗い出し、研修の目的やプログラム、予算、スケジュールなどを検討するのが一般的です。
現状把握の方法については、社内アンケートがおすすめです。社員の意見やフィードバックを効率的に収集でき、匿名アンケートならば、普段は口にできない本音も寄せられます。研修プログラムの検討・選定において、重宝するでしょう。また、企業規模が小さかったり、時間的コストに余裕があったりする場合、社員一人ひとりに業務全般や社内関係などをヒアリングするのもおすすめです。
集めた情報を整理したら、具体的な育成方針を策定します。課題解決へ向けて目的とゴールを明確にし、社員研修実施の準備を整えましょう。

STEP2.スキルマップの作成

下準備が終わったら、スキルマップを作成します。スキルマップとは、社員の年次や役職に相応なスキルを時系列でまとめた表です。具体的な成長指標を明確にすることで、自社に最適な人材育成の体制を構築しやすくなります。
スキルマップには、できるだけ具体的かつ実現可能性の高い内容を記載します。たとえば、新入社員の○○さんが「3年以内に○○の業務をひとりでこなす」といった具合です。一度作成すればアセスメント、人事評価にも応用できるため、計画立案に合わせて作成することをおすすめします。

STEP3.育成手法を選定する

社員研修のスタイルには、「社内研修」と「社外研修」の2種類があります。前者は文字通り、社内で完結させる育成手法で、業務と人材育成を並行できるOJT(On-the-Job Training)が定番です。要は「働きながら覚えるスタイル」で、業務が滞ることなく、人材育成を行えます。
外部研修の場合、社外から外部講師を招いて専門的な研修プログラムを実施、または公開型の研修に参加させます。OFF-JTが代表的で、実務から離れるものの、社内研修の実施が難しいとき、自己啓発を促したいとき、ハイレベルな研修を行いたいときに最適です。とりわけ近年は、業務効率化と人材育成強化の観点から、社員研修をアウトソーシングする企業も少なくありません。主な委託先はビジネススクールです。
たとえば、「社員教育研究所」では専用会場での集合研修からeラーニングのオンライン研修まで、企業ニーズに合わせて選べる多彩なプログラムを用意しています。公式サイトにてプログラムのリストや他社の導入事例、参加者の声などを確認できますので、気になる方はぜひ一度ご覧ください。

人材育成を促進する社員研修のコツ

社員研修は、経営資源のひとつである「ヒト」を育てるために必要なプロセスです。研修体系や内容は多岐にわたるため、現状把握を行った上で、適切なプログラムを実施しましょう。本記事で解説した導入ステップに沿って研修計画を立案すれば、スムーズかつ効果的な社員研修を実施できます。なお、専門性の高い内容を扱う場合、「社員教育研究所」をはじめとするビジネススクールを利用しましょう。プロの指導により、短期間で効率的に知識や技術やビジネススキルの「型」を習得できます。経営者、研修担当者は一度ご検討ください。


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